模試と合格可能性判定の舞台裏 その1

繁泉先生による入試に役立つコンテンツ『YOKEN Success Square』。第2回は、「模試の判定結果に一喜一憂しないこと」とよく言われますが、一体それは“なぜ”なのか。その理由について、繁泉先生が詳しく解説しています。

模擬試験が多く実施され,その成績表が手元に多く届く時期となってきました。ここまで,一生懸命に頑張ってきた成果が,そろそろ現われて … と思うほどに,偏差値やら,志望校判定(合格可能性)の印字が気になってしまいます。

ところが,この[ 志望校判定(合格可能性)]なる印字ですが,C 判定とか D 判定とか,あるいは,合格可能性 60 % のように,色々な表記があります。さらには,実は,模試業者によって,C 判定とか D 判定が示す合格可能性%が異なっていることをご存知でしょうか?
そして,どうやって “ 判定 ” を設定しているのか? という判定の裏側の世界(?)が気になりませんか?
自分の成績をどう評価すべきなのか? 2次逆転が可能な志望校なのか? 安全校の目安はどの辺なのか? … 等々の受験戦略を立てる際に,どうしても,模試成績処理の仕組みの概要を知る必要性があるのです。

《 YOKEN Success Square 》というタイトルどおりに,合格のために(!)模試判定の“ 裏側 ”について,書き出していきたいと思います!

[ ランキング ]とは?
まずは,[ ランキング ]と呼ばれている目標偏差値についてのお話しです。
実は,ランキングには,2種類あることをご存知でしょうか?
一つめは,今春の合否結果を集計・調査することで得られる,合格率 60 %くらいのライン(成績,順位)を『 結果ランキング 』と呼びます。

二つめは,上記の『 結果ランキング 』に加えて,模試動向(どの大学・学部・学科に志望者が集まっているか? レベルに変動がありそうか? 等々の要素)を加味して,来春入試では,どんなレベル(難易度)になりそうなのかということを,偏差値やセ試正答率(%)で表わした数値が『 予想ランキング 』です。こちらも,合格可能性(合格率ではない!)60 %くらいと予測できるライン(成績,順位)に設定することになっています。

ところが …

この2種類の[ ランキング ]ですが,定義上は,合格率あるいは合格可能性 60 %以上 … と表現されています。しかし,『 ランキングって何だと思いますか? 』とお尋ねしますと,その成績に達すれば,ほぼ合格するレベル … とお答えになる方がいれば,合格最低ライン(合格可能性 50 %くらい)と思っている … という方もいれば,実はよく分かっていません … という方もいらしゃいます。解釈のしかたが人によってバラバラなのですね。
そして,確かに “ バラバラ ” なのです … 大学・学部・学科によって,さらには設定する業者側の考え方によって,合格者平均をランキングとして公表しているケースもあれば,きちんと合格率 60 %程度のラインに設定しているケースもあるのです!

こんな状態ですので,では,ランキングって本当は何? という具合に懐疑的になってしまいますが,ある定度の規則性はあるのです。それは …

○難関大学(学部学科を含む)では,合格率あるいは合格可能性 60 %程度のところに,ランキング値が設定されていることが多い。
○上記以外の大学(学部学科を含む)では,合格者平均付近にランキング値が設定されていることが多い。

では,難関大学とそうでない大学の区別は? 学部・学科によっても,難関とそうでない場合とに分かれる? という具合に,またまた混乱してしまいます。ですから,[ ランキング ]とは,合格率あるいは合格可能性 70 〜 80 %程度のライン(成績,順位)なのだ … と解釈していただくのが良さそうです。つまり,合格率あるいは合格可能性 50 %(合格ギリギリのライン!)は,もっと下にある … ということです。

今回は,ここまでとさせていただきます。次回は,合格可能性[ 判定 ]という印字内容の裏話について書き出していく予定です!

投稿者プロフィール

繁泉 祐幸
繁泉 祐幸
東北大学理学部卒。かつては大手予備校・仙台校事務局長として運営全般の責任者を務め、地元テレビ局の番組出演も果たす。本校においては入試情報分析室室長を務め、東北6県の高等学校に赴いて講演活動等を行う。受験に対するモットーは『合格は100%技術である。』

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