[ 集中力 & 時間管理術 ]
国公立大学志望の方々は出願が終わり,私立大学志望の方々は本番入試の真っ最中で,いずれにしても,志望校合格に向けて “ 脇目も振らず ” 頑張っている … まさに集中すべき時期ですね。
しかし,この “ 集中 ” あるいは “ 集中力 ” に関して,少々厄介な問題があります。
それは …
集中力が強いヒトは ⇒ 3つのバクダンを抱えている!
という,ちょっと物騒なお話しです。
[ 集中力が強いと … ]
時間を忘れやすい。
問題を解かなければ,理解しなければ … ということに集中してしまい,制限時間を忘れてしまう・軽視してしまう傾向が強いのです。
つまり,解く力はあるものの,試験時間内で解けなくなる可能性が大きいということです。
是非とも[ 時間配分 + 時間厳守 ]を意識して,演習・学習する訓練が重要です。
疲れやすい。
確かに,集中力が強い,あるいは集中する努力に励むことは大切です。しかし,それ故に,心身の疲労度が加速度的に大きくなる … ということになります。特に蓄積疲労は成績不振の一大原因ともなっていますので,メリハリを意識した学習リズムの体得が必須となります。
ノイズに弱い。
ささいなこと,ちょっとした一言 … などに敏感に反応する傾向があります。同時に,反すう思考の傾向も強いことから,何度も何度もアタマのなかでその “ ノイズ ” を繰り返し,忘れられなくなってしまいます。気にしなくてもいいのに … と分かっていても,囚われやすくなりがちです。
しかし,この力は問題文中に潜むヒントを発見しやすい(気づきやすい)という素晴らしいアイテムでもありますので,“ ノイズを気にしないようにする … ” という “ 訓練 ” は,あまりオススメできません。
では,集中力にまつわる対策とは何か?
それは … [ 時間管理術 ] … それを知り,実践することです。
[ 時間管理術 ]とは
《 15 分ユニット 》
《 タイムシェアリング 》
《 カイゼン 》
という3アイテムから構成されていますが,今回は最も重要な《 15 分ユニット 》という戦略をご紹介したいと思います。
[ 15 分ユニット ]= 14 分 30 秒間《 集中 》 + 30 秒間《 休息 》
《 集中 》と《 休息 》を合わせてユニット(単位)として,それを繰り返すことで学習リズムを作っていこうとする方法です。
ここで3つの疑問が生じます。
え? 集中するのは 14 分 30 秒間だけでいいの?
え? 30 秒間で休息なんてちゃんとできるの?
え? 休息って何すればいいの?
もちろん,すばやく集中し,すばやく休息するためには訓練が必要ですが,最も大切な要素は
『 30 秒間での休息 』
です。
つまり,30 秒間ですばやく心身をリラックスできるような,次の問題を解くための活力が補給できるような『 技 』が必要なのです。これが体得できれば[ 15 分 ]というリズムや正しい集中状態を獲得したも同然です。
今回は紙面の都合上,『 30 秒間での休息 』という『 技 』の詳細は割愛させていただきますが,30 秒間という短い時間での《 休息(リラックス)》を意識するだけでも,ずいぶんと時間管理や集中力管理が上手になるはずです。
まずは,[ 15 分ユニット ]を意識してみましょう!
投稿者プロフィール

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東北大学理学部卒。かつては大手予備校・仙台校事務局長として運営全般の責任者を務めていたが,本校においては入試分析室・室長として、東北6県の高等学校に赴いて講演活動等を行う。
受験に対するモットーは『合格は100%技術である。』
著作 『 The 王道 S5式メタ認知型 学習編 』
『 The 王道 S5式メタ認知型 指導編 』
(プリパス WEBSHOP 知恵の館文庫)
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