《 つなぐ力 》 の正体とは ?

知識と知識知識と経験値をつなぐ … とてつもなく複雑で厄介で大変なことに思えますが,《 理解 》 できていることとはこれらがきちんと 《 つながって 》 いるのです。
同時に,入試で問われることとは “ 複雑で厄介で大変なこと ” ではなく,確かに簡単ではありませんが,ある程度までパターン的な解法や考え方 … 極論すれば,解法パターンがある範囲に限定されている 《 既知のつながり 》 であるともいえます。

特に教科書や授業とは,必要な知識と解法パターン(基本的な考え方を含む)が紹介・解説されている 《 マニュアル(取扱説明書)》 であると言い換えることができます。
(ただし 《 取扱説明書 》 であるがゆえに,応用パターンのすべてを網羅しているわけではない ! ということでもありますが … )

《 つなぐ 》 ことにまつわるお話しは,つい分かりにくくなってしまいますので,今回は視点をかえて,《 つなぐ 》 とは何か? 《 つなぐ力 》 の正体とは何か? について解説していきたいと思います。

[ プラモデル型 ][ レゴブロック型 ]

知識や経験値などをどのように 《 つないで 》 いくことが大切なのだろうか … と考えてみますと,どうやら,認知心理の世界で 『 トップダウン処理 』 とか 『 ボトムアップ処理 』 といわれている意味処理の概念に行き着くようです。さすがに受験生全員が認知心理を勉強しているとはいいがたいはずですので,もう少し身近な例で言い換える必要性があります。
そこで,イメージしやすい例として,ここでは [ プラモデル型(デノテーション)][ レゴブロック型(コノテーション)] を挙げたいと思います。

まず,プラモデルや何かのキットを組み立てることをイメージしてみましょう。
箱を開けてみれば,完成に必要な全パーツが既に用意されているのですが,慣れている場合を除き,初めてみるような形状や質感のものが,あれもこれもと詰め込まれているように感じます。
次に組立図,あるいは設計図を広げて,どのパーツどこにくるのかどこに接着すればよいのか … 等々を知り,いよいよ組立作業に入ります。
(これらの過程一つ一つが,問題を解くために必要な知識や経験値を蓄積し,まずは授業や解答解説で示された通りに解き進めてみるという過程に対応していますね。)
そして,いよいよプラモデルの完成です … つまり,問題が解けた! ということになります。

[ プラモデル型 の 《 つなぎ方 》]

ところで,小さなパーツ1個が,ちょっと壊れてしまった,失くしてしまった … どうしましょう? もう1セットを買い足しますか?
可能ならば,端材から自分で削り出したり,プラスチック粘土で整形したり … 慣れていたり,組み立てが好きな人は,そう考える(応用的!)のではないでしょうか?
完成図どおりに完成させることも充分に楽しいものですが,塗装色を変えたり,設計図にはなかった部品を(自分で作って)実装したり … ちょっとワクワクしてきます。
《 つながり 》 が広がったから,あるいは自分で広げることができたからですね。

[ プラモデル型からレゴブロック型への変異ゾーン ]

まだ販売されていない,気に合うプラモデルがない,手元にあるものを改造してみよう!
いっそのこと,自分で創り出してみよう!
(別解を考えてみたり,ヒントを探索したりという過程に対応しています。)

さすがに,いきなり削り出したり組み上げていくのは大変です。
レゴブロックのように,少しずつ組んでは眺め,取り替えては考え … カット&トライも含めて,時には最初のイメージを変えていくことも含めて,(時間はかかりますが)少しずつ完成に近づいていくという方法があります。試作してから本格的に設計して … という場合もあるでしょう。
オリジナル ですので,完成したときの喜びはとても大きく,次はもっと別なものを創りたい … という意欲が湧いてくることも多いものです。
(逆に,完成イメージがほとんど湧いてこない場合には,組み立てること自体が,とても厄介で苦痛です。受験勉強がそうなっていないかを,ときおりチェックしてみるのもよいかもしれませんね。)

[ レゴブロック型 の 《 つなぎ方 》]

受験生の皆さん,あなたの勉強はプラモデル型でしょうか? レゴブロック型でしょうか?
実は,どちらも大切な 《 型 》 であり,両者をじょうずに使い分けたり併用するという意識で勉強していくことが大切なのです。
勉強とは,考えるとは,《 つなぐ 》 方法や 《 つながり 》 パターンを学び,創り出していく(つないでいく,紡いでいく)過程であるといえるからです。

☆☆☆ 次回は [ 志望理由書の書き方 ] の予定です。 ☆☆☆

投稿者プロフィール

繁泉 祐幸
繁泉 祐幸
東北大学理学部卒。かつては大手予備校・仙台校事務局長として運営全般の責任者を務めていたが,本校においては入試分析室・室長として、東北6県の高等学校に赴いて講演活動等を行う。
受験に対するモットーは『合格は100%技術である。』
 著作 『 The 王道 S5式メタ認知型 学習編 』
    『 The 王道 S5式メタ認知型 指導編 』
 (プリパス WEBSHOP 知恵の館文庫)

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